木質バイオマス発電の自然循環のしくみ

木質バイオマス発電とは

バイオマス発電とは、植物などの有機物を燃焼した熱によって電気をつくる発電方式のことで、グリーンエネルギー北陸ではおもに間伐材などの木質バイオマスを利用しています。バイオマス（植物）を燃焼すると、石化燃料と同じように二酸化炭素（CO2）を発生しますが、植物は成長過程で光合成により、CO2を吸収しています。ライフサイクル全体で見ると大気中のCO2を増加させず、つまりカーボンニュートラルとなります。また森林資源を有効活用し、製材として利用できない低品質の木材を電力に変換する、環境にもやさしい再生可能なエネルギーです。

健全な森林育成と地域活性化を支援

富山県の森林貯蔵量は約4千万m3（うち人工林は約2.2千万m3）あり、年間成長量は約45～50万m3と言われています。かつて1960年代には年間28万m3が有効利用されていましたが、2010年代になると年間成長量の約18％、数量では8万m3しか利用されていません。現在、年間成長量の60％、約28万m3の伐採を目標に、森林資源を最大限に有効利用しようと富山県森林関係者と共に努めています。こうした森林保全のための間伐や伐採によって発生した残材や廃棄物になってしまう未利用材が資源としての価値をもつことで、間伐・伐採・収集・運搬作業や新たな植林作業が生まれ、林業の振興や関連施設の運営による雇用創出が実現し、山林地域の活性化につながると考えています。